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1939年(昭和14年)第25回全国中等学校野球大会東京代表選出過程について

ずいぶんと以前のお話で恐縮ですが、去る2014/01/21に匿名の以下のようなコメントをいただきました。

管理人様

こんにちは

第25回全国中等学校野球大会の東京代表について

>東京大会では優勝校である帝京商(現・帝京大)、
>準優勝校である日大三中(現・日大三)が出場選手
>資格の問題で相次いで出場を辞退、
>準決勝で優勝校である帝京商に敗れた早稲田実が
>3位校として出場することとなりました。
とあります。

間違いではないですが、もう少し補足の説明をされたら
もっとわかりやすいと思います。

当時の東京大会は甲子園大会の予選と関東大会(8月下旬)に
出場する代表校3チームを決める大会を兼ねていました。

そのため、決勝戦のほかに「三位決定戦」がおこなわれ、
1939(昭和14)年は、早稲田実が高等師範附属中に6対3で
勝利をおさめ、「第三位校」となっていました。

そして、帝京商・日大三中が甲子園大会出場を相次いで辞退
したため、「第三位校」の早稲田実が代表となりました。

ですから「準決勝で優勝校である帝京商に敗れた早稲田実」
というのは事実ですが、単に「準決勝で優勝校に敗れた」
ことが選出の理由ではなく、

「三位決定戦に勝利していた早稲田実が代表に選出された」
というのが、実情のようです。

ちなみに
http://koushien.s100.xrea.com/koukouyakyuusoubuchousa/073.pdf
には、イニングスコア付の記録も掲載されています。

ご承知の節は、ご容赦ください。

お役にたてば、幸いです。


それ以来、1939年(昭和14年)第25回全国中等学校野球大会東京代表選出過程について調査を実施しておりました。
コメント内で言及されているPDFファイルは高校野球百科事典様で公開されている弘田正典氏作成の『中等野球 夏の地方大会「―東京編3―」1939~1947年』と題された資料です。高校野球百科事典様は本ブログでも参照させていただいているサイトで、本資料も参照させていただいておりました。問題は本資料中にある1939年(昭和14年)第25回全国中等学校野球大会予選東京大会の3位決定戦と、優勝校、準優勝校が相次いで出場辞退するという異常事態の中での早稲田実選出理由である「3位校」が結びつくのかどうか、という点となります。

まず、コメント主様もおっしゃるように、この3位決定戦は五地区大会の一つである関東大会の東京代表を選出するための試合であり、甲子園予選とは無関係の試合です。そのため、この試合は高野連の選手権大会史をはじめとして選手権予選としての東京大会を収録する書籍には言及がなく、それどころか、東京都高野連の公式記録である「白球譜」にも言及がありません。3位決定戦が公式記録から抹消されている理由は判然としませんが、なんらかの事情が存在する可能性があり、この「事情」に対して関係者が口をつぐんでいる可能性も存在することは念頭に置いた上で以下の調査結果をご参照ください。

この間、私の思いつく範囲で関係資料内での東京代表選出過程の記載を集めてみました。
  • 大阪朝日新聞昭和十四年八月七日

    「六日改めて審議の末、第三位校早稲田実業を推薦し、(以下略)」

    「第三位」の根拠については言及なし。

  • アサヒ・スポーツ第十七巻第十七号付録

    「六日改めて審議の末、第三位校早稲田実業を推薦し、(以下略)」

    「第三位」の根拠については言及なし。前後の記述も含めて、大部分が大阪朝日新聞の記事の引用の模様。

  • 全国高等学校野球選手権大会史(1958年)

    「六日改めて審議の結果、第三位校早稲田実を推薦し、(以下略)」

    「第三位」の根拠については言及なし。

  • 全国高等学校野球選手権大会50年史(1968年)

    「準決勝で優勝の帝京商に敗れた早稲田実が第3位校として推されて東京代表となり、(以下略)」

    「第3位」の根拠について、「準決勝で優勝の帝京商に敗れた早稲田実」との根拠が示される。

  • 白球譜 東京都高校野球のあゆみ(1988年)

    「準決勝で優勝の帝京商に敗れた早稲田実が第3位校として推されて東京代表となり、(以下略)」

    50年史と全く同じ記述。高野連の公式見解を踏襲。

  • 全国高等学校野球選手権大会70年史(1989年)

    「準決勝で優勝の帝京商に敗れた早稲田実が第3位校として推されて東京代表となり、(以下略)」

    50年史と全く同じ記述。高野連としての公式見解はこれで固まった模様。


以上の記録を見る限り「3位決定戦」に言及するものはなく、高野連の公式見解としては「準決勝で優勝の帝京商に敗れた」ことが第3位の根拠とされています。コメント主様のご意見は非常に興味深くはありますが、この状況下では推論の域を出るものではない、と理解します。この状況が変化するためには高野連が公式見解を訂正するか、当時の関係者の裏話が出てくるか、などの一次資料と扱い得る情報の発表・発掘が必要と考えます。

以上がここ数カ月の私の調査の結論です。もちろん、私の把握していない有力な資料の存在が明らかになれば、訂正することにやぶさかではありません。コメント主様には、この調査のきっかけとなりました興味深い見解のご提示に感謝いたします。

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